「大手中央銀行が利上げを再度行い、終結が見え始める」

The major central bank raises rates again, indicating the beginning of the end.

ロンドン、7月27日(ロイター)- 価格圧力がついに緩和の兆候を見せる中、主要な中央銀行は積極的な利上げの終息を神経質に見守っています。

インフレは世界中で高止まりしていますが、一部の大きな経済では予想よりも速く収束しています。

今後の決定は危うい状況です。早すぎる一時停止は金融環境の緩和を招き、インフレ圧力を再発させる可能性があります。遅すぎる停止は信用収縮と深刻な景気後退をもたらす可能性があります。

現時点で、このサイクルで先進国9カ国が計3,840ベーシスポイント(bps)の利上げを行っています。日本は抑制的な政策を継続しています。

以下は、中央銀行の利上げ状況を、このサイクルでの利上げ幅順にランク付けしたものです。

1) アメリカ合衆国

連邦準備制度理事会(FRB)は7月26日、利上げを25ベーシスポイント上げて5.25%〜5.5%の範囲にし、過去12回の会合のうち11回目の利上げとなりました。

FRBのパウエル議長は追加の利上げの可能性を残しましたが、市場は納得していません。マネーマーケットの価格設定では、トレーダーたちはこれが今回のサイクルでの最後の利上げと考えているようです。

2) ニュージーランド

ニュージーランド準備銀行は5.5%という14年ぶりの高い水準に現金利を引き上げた後、7月に据え置きました。

これは20か月にわたる利上げサイクルの終わりを示しているかもしれません。ロイターの調査によると、RBNZは2023年の残りの期間も利上げを見送ると予想されています。

3) イギリス

イングランド銀行は8月3日に会合を開催します。最新のデータによると、6月のインフレ率は予想よりも緩やかな7.9%に下落し、大幅な利上げ期待は和らいでいます。イングランド銀行は6月に50 bpsの利上げを行い、2008年以来の最高水準である5%に引き上げ、英国の住宅ローン金利を15年ぶりの高水準に押し上げました。

それでも、インフレがピークアウトした可能性により、市場では英国の利上げが6%を超えるという以前の予想は後退しています。

4) カナダ

カナダ銀行は7月12日に5%という22年ぶりの高い水準まで利上げました。その会合の議事録によると、政策決定者は利上げを延期することを検討しましたが、インフレが再発するリスクを冒すことはできないと判断しました。

カナダのインフレ率は6月に2.8%に下落しました。カナダ銀行は2025年中ごろまでに2%の目標に下落すると予想しています。

5) ユーロ圏

ヨーロッパ中央銀行は、デポジット金利を25 bps引き上げて3.75%とし、2000年以来の最高水準にしました。

ハイパーインフレとの闘いのためにさらなる利上げが必要かどうかはオプションを残していますが、政策声明からは追加の利上げを明確に示す言及がなくなりましたので、次回の9月の会合での追加利上げは確実視されていません。

6) オーストラリア

オーストラリアの中央銀行は7月に4.1%という11年ぶりの高水準で基準金利を維持し、第2四半期のインフレ減速により追加利上げへの圧力が和らいでいます。

市場では、8月の追加利上げの可能性は4分の1程度と評価されており、フィリップ・ロウ総裁が9月に副総裁のミシェル・バロックに交代する前の会合での最後の利上げとなるでしょう。

7) ノルウェー

ノルウェーのコアインフレ率は6月に7%という新記録を達成し、引き締めサイクルはまだ終わっていません。

ノルウェー中央銀行は6月に予想を上回る50 bpsの利上げを行い、15年ぶりの3.75%という最高水準に引き上げました。8月にさらなる利上げが予想されています。

8) スウェーデン

スウェーデンのリクスバンクは、住宅価格が2022年3月以来20%下落しているにもかかわらず、利上げを続けると予想されています。

6月のインフレ率は6.4%に緩和しましたが、2%の目標に比べて依然としてはるかに高い水準です。市場では、リクスバンクが6月に3.75%に引き上げたのと同じ程度の25 bpsの利上げが9月に80%の確率で行われると予想されています。

9) スイス

スイス国立銀行の利上げに関しては、インフレが6月に1.7%まで緩和したことを受けて、投資家の間で意見が分かれています。

スイス国立銀行は昨年6月に-0.75%から1.75%まで金利を引き上げました。市場では、9月に25 bpsの利上げが50%の確率で行われると予想されており、据え置きの可能性も同じくらいの確率とされています。

10) 日本

世界で最も抑制的な主要中央銀行である日本銀行は、15か月にわたる目標上回りのインフレに屈し、政策を引き締めるかどうかに注目が集まっています。

<p